クリルオイルは糖尿病由来の肝障害を改善する
- mtokuda0
- 2024年10月9日
- 読了時間: 1分
糖尿病性肝障害は近年注目を集めています。2型糖尿病の中には、膵臓からインスリンが
分泌されているにもかかわらず、インスリンの効きが悪くなるタイプがあります(インスリン抵抗性がある)。
この場合、肝臓内の糖の量が増え、血液中の糖を肝臓に取り込むことができなくなることで
血液中の糖の量が管理できなくなり、血糖値が上昇につながります。
そのため2型糖尿病でインスリン抵抗性があると、肝臓で中性脂肪をたくさん作り脂肪肝になりやすくなります。
そこで、抗酸化作用と抗炎症作用を持つオメガ3を含むクリルオイルが糖尿病性肝障害に及ぼす影響について、
マウスを使って調査したところ、糖尿病で起こる耐糖能障害や肝臓の損傷がクリルオイルによって軽減
されることが分かりました。
特に、クリルオイルは細胞死と戦う肝臓の抗酸化シグナル伝達を回復させ、肝臓の酸化遺伝子発現、
脂質過酸化反応、ROS 産生(活性酸素)を劇的に減少させました。
Huali Meng et.al,「クリルオイルは抗酸化能の活性化とフェロプターシスの抑制により糖尿病マウスの肝障害を改善する」Journal of Oleo Science.2024;73(8):1069-1082.
山東大学済南中央病院トランスレーショナル医学研究センター、ほか
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